個展まであと2週間 写真家と名乗ること

 

今年の個展まであと2週間を切った。開幕前のワクワクと緊張、この気持ちは何度味わったことだろうか。

そして何度味わってもいいものだ。

 

2017年に開催した「窓辺のまなざし」の続編として今回も同じタイトルで開催することにした理由は、

自分の写真を見返した時、表現していることがほぼ同じだったこと、しかし全く同じだったわけではなく、少し変化していたことが理由だ。

 

今回の個展で一番苦労したのはプリント。

展示作品はほとんど自分でプリントするのだが、今回は初めてマット系の写真用紙を使用した。

その際、黒い部分に紙の破片が繰り返しついてしまい半ば気が狂いそうになるくらい神経質になりながらプリントした。

そこまで用紙にこだわるのは今回のテーマが少し重い内容だったため、その重さが表現できる紙だったから。

紙選びは本当に奥が深いと強く実感した。

 

話は変わって、自分自身を「写真家」と名乗ることについてつい先日、千代田路子さんのオンラインセミナーに参加して今一度考える機会があった。

写真教室を始めたばかりのころは、とてもおこがましくて「写真家」なんて名乗れないな、と思っていたのだが、

ほどなくして写真教室の講師としてではなく、写真家としての仕事の依頼をいただくようになってから、仕方なく恥ずかしがりながら「写真家」と名乗ることにした。

最近は仕事がら写真家と名乗ったほうが話が早いのですっかり慣れてしまったのだが。

 

私の中の写真家の条件は、自分が作成した作品を責任をもってプリントし、それを購入してくださったお客様のもとに届けることだと自分に言い聞かせている。

今年の個展はどの作品がお客様の手元にお嫁入するのだろうか?今からとても楽しみだ。